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湯淺啓史 一般質問 2013-09-06の2 9月議会では3項目について質問しました。

このページは、「行財政改革について」の内容です。
この日の一般質問全文PDFファイルはこちらをご参照ください

質問項目「行財政改革について」

  1. 「出雲市行財政改革審議会」に示された今後のスケジュール案について示されたい
  2. 新大綱と新実施計画の検討状況は
  3. 見直し対象施設(203施設)についての状況は
    • どのような基準で結論を得るのか
    • 新実施計画に具体的に盛り込めるのか

質問内容「行財政改革について」

行財政改革について

続いて、第2点目は「行財政改革について」、関連して見直し対象となっている203の公共施設についての検討状況などをお尋ねします。
行財政改革について、本日は、先ほどの松村議員、私、このあとの議員さんも質問される予定で、まるで集中審議のようです。
議員誰もが、そして市民の皆さん誰もが、大いに関心を持っている表れだろうと感じております。

H25年2月に全戸配布された「出雲の台所事情」というパンフレットでは、財政の健全化を判断する指数のうち、「実質公債費比率」が全国ワースト8位、「将来負担比率」が全国ワースト9位という内容が示されており、大きな衝撃を受けました。今議会初日には、H24度の指数が示され、わずかではありますが、改善に向かっているようです。ただこの指数が劇的に改善する見込みが無い事から厳しい状況であることに変わりないとの認識を持っています。
財政を健全化するためには当然、入る方、出る方の両面から検討を加えていく必要がありますが、出雲市の場合は、公共事業や公共施設の運営などに目を向けて、行財政改革待ったなしで進めるべきと考えています。
合併により「公共施設の統廃合、整理が進むもの」と期待された方も多かったはずで、いっこうに見えてこない合併効果を示すためにも、公共施設の整理が必要と考えます。
「平成34年には交付税が一本算定となり、交付税の減額、すなわち市の収入が減少することが見込まれる中、一方、市が保有する約800の公共施設における大規模改修および建替の経費は、平成39年度からの5年間(15年~20年後)においてピークを迎えるという」大きな問題を克服しなければなりません。
そのような状況の中にあっても、必要な施設は修繕しなければならず、また、建て替えすべき施設も出てくると思われます。であるならば、公共施設について、経費を算出するなどの調査をし、今からよほどの計画を練って向かわなければならないと感じております。
6月議会では、新たな「行財政改革大綱」そしてそれに伴う「実施計画」の策定を目的に、新たな行財政改革審議会を立ち上げて検討するとともに、この審議会を常設型として計画の検証を行っていくこと旨とする条例の改正案が提出され可決しました。行財政改革にとってこの審議会は大変重要なモノであるとの感じております。そこで、以下の質問にお答えいただきますようお願いします。

1)「出雲市行財政改革審議会」に示された今後のスケジュール案について示されたい
審議会の開催スケジュールに余裕が無く、12月議会、で提示、3月議会で決定という事が本当に可能かどうか心配です。本当に可能なスケジュールでしょうか?充分に検討を加えられる時間(回数)があるのでしょうか?お答え願います。

2)新大綱と新実施計画の検討状況は
既に7月22日に第一回審議会を開催され、スケジュールに従うと、「新大綱の答申(案)の検討」 「新実施計画の検討、意見交換」が行われていると思われますが、その新大綱の答申(案)と新実施計画(案)というものどのようなモノか、この時期、素案と呼べるモノがあると思いますが、現段階のモノでも議会に対しそれを示される考えは無いでしょうか?

3)見直し対象施設(203施設)についての状況は
「今後の公共施設のあり方」で示されているように、公共施設について、現在の施設をそのまま存続させる事は困難である、すなわち整理が必要と言うことですが、これについて
ア どのような基準で結論を得るのか
イ 新実施計画に具体的に盛り込めるのか
以上お答えをお願いします。

総合政策部長(児玉俊雄君)
ただいまの行財政改革についてのご質問にお答えをいたします。
本市では、昨年12月に「出雲市財政計画」を策定し、今後10年間の方針をお示しいたしました。この財政計画を踏まえ、行財政改革を推進するにあたり、本年度、新たに行財政改革大綱を策定するとしたところでございます。
最初に、「行財政改革審議会」に示したスケジュール案でございますが、現在、行財政改革審議会に「第2期実施計画の成果の検証」及び「行財政改革大綱の見直し」について諮問をしたところであり、概ね今年12月までには答申いただけるものと考えております。この答申を受け、12月定例市議会に、行財政改革骨子を報告したいと考えており、3月議会には、新しい行財政改革大綱と実施計画をお示しできるものと考えております。
次に、新大綱と新実施計画の検討状況でございますが、新しい行財政改革大綱と実施計画は、行財政改革審議会からの答申に基づいて、策定することとしております。審議会の開催状況につきましては、先ほど、松村議員にお答えしたとおりでございますが、現在までに7月22日と8月27日に開催をいただいております。スケジュール的に5回という、今、予定で進んでおりますけれども、決してそれに限ったことではなくて、短い期間ではございますけれども、集中的に検討をいただこうというふうに考えているところでございまして、先般の会合におきましても、土、日でもその会合を開いてもいいかということが図られまして、審議会の委員さん方も賛同をいただいて、場合によってはそういう開き方も、これからあるのではないかなというふうに考えているところでございます。
それから、見直し対象施設についての状況でございますが、公共施設の見直しに関する考え方につきましては、先ほど、松村議員にお答えしたとおりでございますが、昨年の9月市議会において、「今後の公共施設のあり方について」として、施設全般に関する基本的な方向性と同時に、施設を利用用途別に分類した施設群ごとに、大まかな方向性もお示ししているところでございます。
新実施計画は、行財政改革審議会からの答申に基づいて策定することになりますが、市といたしましては、できるだけ早い時期に個々の施設について、類似施設の再編、移譲、廃止等の方針をお示ししたいと考えております。
以上、答弁といたします。

行財政改革については議会にも行財政改革特別委員会が設置され、私も配属となりました。
萬代委員長のもと精力的に活動を行っており、先般8月28日には伊藤副市長や児玉部長も交え、市内の施設を回りました。担当者の方の説明を聞きながら見学をしたところです。かなり広範囲に見て回りましたので、施設数は14箇所にとどまりましたが有意義な視察だったと感じています。
ほとんどが指定管理をお願いしている施設でしたが、どの施設も担当されている方は非常に積極的に熱心に関わっていただいていましたし、全く不必要と言えるモノはありませんでした。
しかしながら、場合によっては整理の対象となる施設もあるのかもしれません。

そういった公共施設を整理するのであれば、基準、物差しが必要であるのは当然でしょう。
その物差しの一つに「本当に行政がやるべきことか」という物差しがあると感じています。 「行政が行うべき事業は何か、どこまでが行政の役割なのか?」を徹底的に突き詰める必要があると思います。
この基準・物差しについて、市長の見解をお伺いします。

市  長(長岡秀人君)
それぞれの判断のうえでの基準、物差しというのは、もちろん必要だと思っております。全てがいろんな経過の中で、必要としてつくられたものではありますけれども、合併した今、それぞれの地域、近接する距離の中に、同様のものが複数存在するとかですね、恐らく単純な一律の基準で割り切れないものもございますけれども、そういったものも含めて、今回のさまざまな検討の中では整理をしていきたいと思っています。今、ここで具体的にこういう基準ということは申しかねますが、さまざまな視点から真に必要とされるもの、そして、また、先ほどの松村議員さんの答弁の中でもお話を申しあげましたが、やはりそれぞれの施設がつくられた当時のニーズと、今の時代の求める施設というのは、恐らく相当違いもあるだろうと思っております。そういったことも含めてですね、さまざまな視点、観点からの基準とおっしゃれば、そういう判断の基準を示していきたいと考えているところでございます。

指定管理について、 先般、25年度中に指定期間が満了する33の施設について、通常5年間の指定期間のところ、2年(H26/4/1~H28/3/31の期間)で更新するとの報告がありました。
これは、H27年度中には具体的な公共施設の整理統合があると判断してよろしいでしょうか。お答え願います。

 総合政策部長(児玉俊雄君)
それぞれスポーツ施設については、検討がかなり進んでおりますけれども、当然、今後もこの審議会において、一つひとつの施設を全て検証して、どうするかということを出すことは難しいと思っております。そういった中で、基本的な方針を出したいと思いますけれども、そういう中で、これまで検討されましたスポーツ施設等の状況ですね、そういったものも十分勘案しながら、これから検討を進めていきたいと思っておりますので、決してそれと齟齬が生じるものではないというふうには、考えているところでございます。

先般スポーツ議員連盟の会議で、「出雲市スポーツ振興審議会」がH24年11月にまとめられた答申「出雲スポーツ振興ビジョン」の資料提供がありました。
その資料の中には、スポーツ施設の整備方針が、施設の分野別にかなり踏み込んだカタチで示されていました。会議中、スポーツ施設について整理統合はこの答申の方針で計画されるのかという質問がありましたが、まずは新しい行財政改革大綱、そして実施計画ができあがらなければ具体的にならないという説明でした。これら既に出ている答申につてい、基本計画にどう盛り込まれるのか、お答え願います。

総合政策部長(児玉俊雄君) それぞれスポーツ施設については、検討がかなり進んでおりますけれども、当然、今後もこの審議会において、一つひとつの施設を全て検証して、どうするかということを出すことは難しいと思っております。そういった中で、基本的な方針を出したいと思いますけれども、そういう中で、これまで検討されましたスポーツ施設等の状況ですね、そういったものも十分勘案しながら、これから検討を進めていきたいと思っておりますので、決してそれと齟齬が生じるものではないというふうには、考えているところでございます。

今はまさに、行財政改革にとって一番大切な時であると言えると思っています。
今ここでしっかりとした議論をし、エゴを捨てて智恵を絞って取り組まなければ、我々の子どもや孫の世代が、私たちを非難するでしょう。
是非、ここにいる執行部、議員全員がこのことに真剣に取り組み、行財政改革を確実に進めていただきますようお願いして、この質問を終わります。