12月議会では2項目について質問しました。

湯淺啓史 一般質問 2013-12-03

湯淺啓史 一般質問 2013-12-03

このページは、「行財政改革へ取り組むにあたっての体制づくりについて」の内容です。
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質問項目「行財政改革へ取り組むにあたっての体制づくりについて」

行財政改革へ取り組むにあたっては「公共施設の再配置を含む検討」、「公共施設の効率的な管理・運営の維持」、「公共施設に限らず行財政改革全般についての戦略立案」、「財政改革全般についての進捗管理」などの局面があり、それぞれに求められる組織体制が異なる
これらに対応するため組織変更ついて

  1. 今後どのような組織体制で臨むのか具体的に示されたい
  2. 公共施設の効率的な管理・運営を維持するために必要なシステムは検討されているのか
    • 人的な組織体制と仕組みについての検討状況
    • コンピュータシステム等についての検討状況

今後どのような組織体制で臨むのか

まず、第1点目は、行財政改革へ取り組むにあたっての体制づくりについてお尋ねします。

出雲市の行財政改革への取り組みについては、平成17年(2005)に示された出雲市の行財政改革大綱のもと、平成17年(2005)から平成21年(2009)の第1期実施計画、そして平成22年度(2010)から平成26年度(2014)までの第2期実施計画が進められ、本年は新たに設置された出雲市行財政改革審議会によって新たな大綱の答申がまとめられています。
また、議会においても、本年新たに行財政改革特別委員会が設置をされ、私も委員として参加しています。

人口の減少予測、少子高齢化のさらなる進展、社会保障費の増加、重くのしかかる市債の償還、交付税の減額、出雲市にとって行財政改革が待ったなしの状況であることは改めてここで問うまでもないことですが、この場では、その進め方、特に組織体制についてお尋ねをしたいと思っています。

一口に行財政改革への取り組みと言っても多岐にわたり、行政の効率化を進めること、そしてまた職員の皆さんの定員管理と給与の適正化を図ること、また財政運営を改革することなど、多岐にわたる取り組みが必要となります。これらを推進するにあたっては、

  • 行財政改革全般についての戦略立案をする場面
  • 行財政改革全般についての進捗管理をする場面

また公共施設に絞っていえば、

  • 公共施設の再配置を含む検討をする場面
  • 公共施設の効率的な管理・運営・維持を行う局面

などがあり、それぞれ求められる組織体制が異なると考えています。

そこで、これらに対応するため出雲市では今後どのような組織体制で行財政改革に臨むのか、具体的にその考えをお示ししていただきたいと思います。

また、公共施設については、203の施設が検討対象となってはいるものの、市内には約800の公共施設があり、その全てについてその管理運営を効率的に進める必要があります。検討対象となっている203施設のうち幾つかを民間移譲やまた廃止、目的変更などを行ったとしても、大多数の公共施設の維持管理は粛々として進めなければならないのであり、その維持費を少しでも圧縮することが求められています。

そこで、公共施設の効率的な管理運営を維持するために必要なシステムは検討されているのかを伺いたい。これは、学校教育施設、また庁舎やコミュニティセンターなども含んだ全ての公共施設の管理運営を対象としての質問です。
全ての公共施設の維持管理を進めるにあたり、人的な組織体制と仕組みについて、どのような検討がされているのでしょうか。
また、コンピュータシステム等の情報処理システムも導入について、どのような検討がなされているのでしょうか。

以上についてお聞かせください。よろしくお願いいたします。

市  長(長岡秀人君)

それでは、ただいまの湯淺議員さんのご質問にお答えをしてまいりたいと思います。行財政改革全般についての対応でございます。
最初に、行財政改革へ取り組むにあたっての組織体制等についてのお尋ねでございます。

本市の行財政改革につきましては、私が本部長として各部の部長、調整監等の庁議メンバーを本部員とする出雲市行財政改革推進本部がその大きな方向性を示し、実際の取り組みにあたっては行政改革推進課が全庁横断的に調整しながら推進をしているという現状でございます。
今後も行財政改革の推進にあたっては、出雲市行財政改革推進本部を中心として行財政改革推進課にはその事務局としての役割を果たし、各部署との連携を図りながら、全庁的な視点に立って取り組みを推進する役割を担っていきたいと考えておるところでございます。

ただ、現状のままではなくて、推進強化のために必要な体制強化を図ってまいりたいと考えているところでございます。

2点目の効率的な管理・運営を維持するための必要なシステムの検討はしているのかというお尋ね、あるいはコンピュータシステム等についての検討をしているかというお尋ねでございます。

本市においては、合併前の各自治体が保有しておりました施設約800をほぼ全て受け継いでおります。その中には類似施設も多数存在しておりますし、維持管理経費は増加傾向にございます。また、一方では、老朽化が進んでおりまして、その建て替え等には莫大なコストが必要となる見込みでございます。

こうした状況の中で、今後の人口減、あるいは財政規模等を考慮した公共施設のあり方の見直しは喫緊の課題であると認識しております。昨年の9月議会には当面見直す203の施設についての施設群ごとの方向性をお示ししたところでございます。

一方、資産全体を最適に保持する施設経営的な概念であるファシリティマネジメントの視点から、現在の縦割り的な管理体制を見直し、効率性や合理性に考慮した横断的な取り組みを進めることも大切であると考えております。現在、本市が進めている公共施設のあり方の見直しに一定の目途が立った後には、管理・運営方法等についても新たなシステム等の導入を検討してまいりたいと考えているところでございます。

公共施設の見直しや管理・運営に際し、所有する施設全体を見通す情報を把握し、「情報を可視化」することは適切な施設管理のみならず、施設の統廃合、再配置等に向けて市民の皆様と情報を共有し、理解・納得を進めていくうえで重要であると考えております。

昨年度から市が所有する施設の台帳、いわゆる資産台帳のデータ化を進めているところでございまして、今後はこれらのデータを活用した、より効率的な施設管理のシステムづくりを検討してまいりたいと考えておるところでございます。
以上、答弁といたします。

幾つかの再質問をさせていただきます。

まず、今後どのような組織体制で臨むのか、具体的にその考えをということを伺ったことに関連しまして、先ほども申しあげましたように、平成17年度(2005)につくられた大綱のもと、第1期実施計画、第2期実施計画と進められてきて、第2期実施計画のうちの80数項目、83項目でしょうか、にわたる取り組みにつきまして、「行財政改革第2期実施計画に係る取り組みの進捗状況について」という報告でまとめがされております。これは中間のまとめでございますけど。
その中の平成24年度(2012)までの財政効果額を見てみますと、最も効果が上がったものとして挙げられているのが「人件費の削減」、続いて効果があったとされているのが「遊休資産の処分や市税等の収納率向上等への取り組み」です。しかしながら、事務事業や公共施設の管理・運営の見直し、いわゆる「行政の効率化」については、目標に遠く及ばないという状況になっています
この行政の効率化という項目には、

  • 事務事業の見直しと業務の民間移譲の推進
  • 時代に即した組織・機構の見直し
  • 公共施設の管理・運営の見直し
  • 外郭団体の見直し

などの項目が入っています。
これらは、その達成額が現実として示しているように、ほとんど効果の上がっていない、あるいは手の付けられていない分野ではないかと思います。

これらの効果の上がってない分野に対しては、そもそも現在の組織体制がこれらの改革に向かないことを示している、そういうことにつながるのではないか、その点をどのようにお考えか、再度お聞かせ願いたいと思います。

市  長(長岡秀人君) 
先ほどご指摘がございました第2期の取り組みの中での中間報告の中でお示しした成果が上がっていないとご指摘をいただいた部門につきましては、先ほどご指摘のように、いろんな原因があるとは思いますけれども、やはり全体的な方向性をきちんと示したうえで具体の取り組みが実践するに至らなかったというところでございまして、先ほどの答弁の中でもお話ししましたように、公共施設全体の中での分類と今後のそれぞれの群ごとの方向性等を内部でいろいろ準備を進めているところでございまして、この新年度から本格的に先ほどご指摘の手が付けられなかった部分を集中的にまた取り組んでいきたいと考えているところでございます。

様々な課題がございますけれども、総論の部分では多くの皆さんのご賛同を得ることができますが、いざ、各論という話になると、またそれぞれの地域等のお考え等もあったりして、全市的な統一的な方向性と具体の各論の部分になると、なかなか実施は困難だということではございますけれども、昨日、審議会のほうからの答申もいただきました。スピード感を持って断行するようにというお話もいただいたところでございます。私自身もそういった思いで今後取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。

その中での組織体制というのは必要な体制をしっかりととったうえで、本格的な取り組みをやっていきたいという思いでいるところでございます。

私は、現在、行財政改革に専任的に取り組んでいらっしゃる職員の皆さんを批判するものでは毛頭ございません。逆に今の体制の中でよく成果を出されていらっしゃると思っています。

尋常でない市の財政状況にとっては少しでも早く事務事業の見直しや公共施設の管理・運営の見直しなどに大胆な決断を持って取り組まれなければならない状況だと思います。

民間では重大なプロジェクトに立ち向かうときには、その達成に適したチームを立ちあげて取り組むこと、これはいわば当たり前のことです。
ましてや、結果が出ていない分野に立ち向かうのであれば、組織体制に手を入れることは必然と言えるのではないでしょうか。
先ほど市長のほうから平成26年度(2014)からいよいよ本腰で始まるというお言葉もいただきました。ぜひとも目的に従った組織づくりを行っていただいて、この問題に取り組んでいただきますようよろしくお願いいたします。

もう一つ、再質問、これは後段の部分の「公共施設の効率的な管理運営を維持するために必要なシステム」の部分です。

これは、先ほども答弁の中でおっしゃったように、資産経営やファシリティマネジメントと呼ばれる分野の事柄です。施設はそれぞれの使用目的や性格によって担当課が異なっている。これはいわば当たり前ですけれども、今後は担当課の垣根を越えて、いわゆるファシリティマネジメントと呼ばれるような考え方を取り入れていくことが必要だと思っています。

先ほどもお話に出ましたように、行財政改革審議会がずっと進められておりまして、いろいろと審議をなされております。そこの中で、先般行われた行財政改革推進講演会の報告がなされていようです。
私もこの行財政改革推進講演会、浜松市の担当者をお招きして市役所内であった講演会ですけども、お邪魔させていただきました。

この報告の中で、「浜松市では、従来各所管別に縦割りで企画・運営・管理をされていた土地・建物管理をデータの一元化を含め、各所管の横断的な取り組みとして実施されている。出雲市においてもこのような取り組みが重要であると認識している」という報告がされています。こういう認識があれば、浜松市が行われた組織改革も大いに参考にできると思います。
また、続いて報告の中で、「浜松市では、平成20年度(2008)から資産経営に関する取り組みを開始されており、まず資産経営課と資産経営推進会議の設置をされております。」これは、先ほど答弁の中でありましたように、出雲市に置きかえますと、行財政改革推進本部と行財政改革推進課ということになるでしょうか。
続いて、平成22年度(2010)には、財務部へ資産経営課を移管のうえ、管財課と統合をされる、これによって財政管理と資産管理の一体化に努められている。また、続いて今年度には公共建設課及び工事建設課を財務部へ移管をされ、より主体的な運営管理を図る取り組みをされている。」このように報告をされております。

このように、目的に即して大胆に組織変革、特にこれはファシリティマネジメントと呼ばれる公共施設の管理の部分ですけれども、をされていますけれども、このような考え方、あるいは組織変更、これらを十分に研究または参考にされるお考えはございませんでしょうか、改めてお聞きしたいと思います。
よろしくお願いいたします。

市  長(長岡秀人君) 
先般の浜松市の取り組みの研修会、以前からお願いをしていた講演会を実施していただきましたが、全国的にも最も早い取り組みをなさった浜松市の事例をぜひこの出雲市で教えていただきたいということで、様々なお話をいただいたところでございます。

先ほどの組織体制のお話についても、より具体的なお話をいただいたところでございまして、それぞれ自治体の中でのいろんな組織機構全体の事情、あるいは地域の様々な事情があって、一概に同様な取り組みというわけにはいかないだろうと思っておりますけれども、基本的な考え方としては、やはりそういう方向へ行くべきだという思いを強くしたところでございます。

なお、先般、NHKでさいたま市でしたか、旧与野市のお話だったと思いますけど、ちょっと私も録画で部分的にしか見ていませんが、1,200に余る公共施設を住民の皆さんが自ら参加して、それを再編・統合等の話し合いをしていらっしゃった。一方では、そういったお話と、やはり行政サイドとしては正確な情報と具体的なプランをお示しすることが肝要ではなかろうかと。それを出していくことと、その後の管理・運営のあり方、従来の発想ではない仕組み、形をどこまで採用できるか、その辺も含めて今後の大きな課題であろうと思っているところでございまして、参考になるものは全て参考にしながら、出雲ならではの仕組みというのをつくってまいりたいと考えているところでございます。

組織変更等々につきまして、ぜひよろしくお願いいたします。

ただ、先ほどのお答えの中で情報システム、この部分についてはちょっと認識が甘いのではないかなという印象を受けました。今回、浜松市の事例では、いろいろと資産管理をするうえで、情報ツールとして資産経営システムを導入されています。
浜松市には、10月に行財政改革特別委員会でも視察に出かけさせていただき、私も参加をさせていただきました。その折には、倉敷市、そしてまた佐倉市にも赴きました。
また、総務常任委員会で同じく10月に新潟県の上越市に赴いて公共施設の再配置に関する視察が行われて、これもまた私も参加をしてまいりました。

これらの視察で一貫して、共通して行われた手順というものがあるような気がいたしまして、それをまとめますと、

  • まず、公共施設にかかわるデータの一元化が必要
  • それらの状況をどのような物差しにあてるかという基準づくり
  • その基準に沿って数値化されたデータをもとに客観的な評価を行う
  • そのうえで、地域別や分野別、数値にあらわれにくい部分などを精査して総合判断

どこも共通して大体このような手順がとられておりました。
それの中で、必ず何らかの情報ツールというものがそこで利用されていたということです。
まず、データ化が進まなければ、スピーディーな意思決定やスピーディーな情報交換ができない。一々資料作成に何日もかかるということではいけない。できるだけ早い、タイムロスのない状況把握が必要である。
そういったことで、浜松市の場合でいきますと

  • データベースソフトをカスタマイズしましたスタンドアローン型のシステム
  • 倉敷市では財団法人の建築保全センター、保全情報システムのシステムを活用
  • 佐倉市では、インターネット上のアプリケーションサービスプロバイダーを活用した運用

様々な方法があろうと思いますが、ぜひとも公共施設の管理・運営を行ううえで、まず基礎となるツールでございます。ぜひよろしくこの検討をお願いしたいと思います。
また、これらはいっときのものでは決してないと考えております。今後も様々な公共施設に関する情報を再検討していくときの非常に有効なツールになろうかとも思っています。これらの点、まずはお考えをいただいて、それから、今市長もお答えいただいた様々な施策や組織体制のところに反映をさせていただく、両輪の輪ではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。

この質問を通しまして、私、最後に言いたいことは、視察などを通して出雲市より財政的にはるかに健全な市が大いなる危機感を持ってファシリティマネジメントなどの考え方を取り込んで、公共施設の再配置や効率的な管理・活用を進められている。このことに焦燥感を覚えて返りました。
ファシリティマネジメントと言われる考え方では、縦割りに対して、横串を入れることが必要と強調されます。まさしくそのような体制を早急に整える必要があるというふうに考えております。
ぜひ出雲市においても早急に体制の見直しを行われるよう要望をいたします。

以上で、第1点目の質問を終わらせていただきます。