出雲市では、本年度(H26年度)より「出雲市内IT企業と出雲市との意見交換会」「出雲市IT振興施策検討会」「出雲市IT産業活性化後援会」などを実施し、IT企業の皆様と共に、産業活性化や若者定住に繋がる施策の検討をされてきました。

私(湯淺)も地域産業の活性化を牽引する業界として注目しており、若者定住促進の即戦力的施策をこの業界をパイロットして実践してみてはどうかと考えておりました。

そこで、IT企業の皆様と共に具体的な施策案などをとりまとめのお手伝いをさせていただきました。
出雲市IT産業振興検討委員会 企業部会 幹事社の皆様は、これらの検討結果を「IT 企業連携による産業活性化パイロット事業についての要望書」としてとりまとめられ、平成26年(2014)12月19日に市長へ提出されました。

要望書提出

「IT 企業連携による産業活性化パイロット事業に
ついて」の要望書を市長に提出

要望書では、現在IT業界の皆様が取り組まれつつある
●企業連携(Team IZUMO)体制の構築(大規模案件受注・首都圏からの受注のための体制づくり)
●人材確保・人材教育(インターンシップ制度(県内・県外学生)の導入)
●ビジネスマッチング(IT 相談会・企業交流会)
などをより発展させる形で施策を実施し、地域の産業を牽引しつつ若者定住、UIターン促進などに結びつけていけるよう提案されています。

IT業界の課題 出雲地域の課題
■ 困難な人材確保
■ 困難な人材育成
■ 受託・派遣型からの脱却
■ 受注機会の消失(オーバースペック)
■ 連携拠点の構築
■ 販路の確保
■ ビジネスマッチング
■ 若者の流出による人口減
■ 職業選択の幅を広げる必要
■ 有効的な定住対策
■ 空き家・空き店舗対策
■ 中心市街地活性化対策
■ 地域活性化・産業育成

「IT 企業連携による産業活性化パイロット事業について」で示された主な要望事項

IT 交流拠点の整備

現在進んでいるIT企業間での連携を更に推し進める必要があります。
特に、「出雲ITコミュニティー活動」や「Team IZUMO」体制の構築においては、技術者交流・起業者交流・スキルアップ研修等の拠点整備が早期に必要と考えています。この際、中心市街地の空き店舗・空き家を活用できれば中心市街地の活性化にもつながる事から、是非とも拠点整備について市の支援をお願いいたします。

人材確保・人材教育支援

人材確保と人材教育は、あらゆる業界にとっての課題と考えますが、特にIT業界では常に人材不足が叫ばれ人材確保が喫緊の課題と言えます。逆に、若者の職業選択という観点からは、地元に希望する業種の企業がないなどの理由で都会地に就職の場を求める傾向があります。
これらのアンバランスを解消するために、インターンシップ制度を導入し、就職を間近に控えた学生が職場体験する機会を増やす事が有効と考えます。
ついては、高校生、大学生、U・I ターン者を対象としたインターンシップ制度に市を挙げて取り組まれるようお願いいたします。
また、都会地学生へのアプローチ強化、島根県との連携強化、市内専門学校との連携強化をお願いすると共に、インターネット等を活用した情報発信環境の強化と窓口一本化が必要です。

ビジネスマッチングの強化

ビジネスマッチングは、21世紀出雲産業支援センターを中心に積極的に取り組まれておりますが、域内・域外を問わず、IT 相談会・企業交流会の開催を頻繁に行えるよう支援いただきますようお願いします。


今回の要望事項の第一の目的は、「若者定住」であると思っています。
現在、都会地の人手不足はかなり深刻で、建設現場、IT業界、介護医療分野など多岐にわたる状況のようです。
人口構造が少子高齢化となる中、若手の労働力が手薄になっていることに加え、震災復興、東京オリンピックなどの需要により地方から若手がどんどん流出していっています。
出雲市においてもこの状況は変わらず、都会地へ就職の場を求める傾向に歯止めがかかっていません。

若者の口に登る言葉に、「自分の就きたい仕事は地元にはない」というものがあります。
都会へのあこがれを表しているだけと捉えて、聞き流せば良いというものではないはずです。
かつての自分の思いを顧みれば、将来への夢や希望と都会へのあこがれが入り交じった切実な思いであることがわかります。

一方、都会地で使い捨て労働力のように扱われる状況や、住宅事情、子育て・医療・福祉の観点から、地元を見直す動きもあると聞きます。

職業選択の幅を広げる事は大変重要な事であり、U・Iターンの受け皿を整備することも急がれます。
そんな中、IT企業の皆様は連携して若者定住に資する取り組みを開始されようとしており、業界のみならず地域をリードするパイロット事業として、市は大いに支援すべきと考えています。
更に、ここから得られた事例を他業界へ波及させるところまで何としてもつなげなくてならないと強い思いを抱いています。