2014年6月議会では2項目について質問しました。

このページは、「雇用創出と産業育成策について」の内容です。
この日の一般質問全文PDFファイルはこちらをご参照ください

質問項目「雇用創出と産業育成策について」

特定非営利活動法人 21世紀出雲産業支援センター

21世紀出雲産業支援センターWebサイト

  1. 雇用創出に効果的な企業誘致について
    • ア 企業誘致の現状(活動と実績)
    • イ 企業誘致のターゲットとなる業種は何か
  2. 雇用創出に効果的な産業育成について
    • ア 異業種間での企業連携など具体例は
    • イ 同業種内での企業連携など具体例は
    • ウ 商店街の若手育成と連携など具体例は
    • エ 企業連携を促進するための機能はどのようなものがあるのか
      ・組織や窓口・場所・機会 など

続く2点目は、雇用創出と産業育成策についてということでお尋ねをしたいと思います。
この問題は、人口問題に大きくかかわってくる事柄と考えています。ご承知のように、本年4月末、島根県の人口が70万人を割り込んだと発表されました。
また、5月ゴールデンウイーク明けには、有識者でつくられます日本創生会議の人口減少問題検討分科会が試算された数値をもとに、2040年に、若年女性の流出により、全国の900近い市町村が消滅の危機に直面するという、いわゆる増田リストが発表され、大きな衝撃を受けたところです。
このことは、中央公論の昨年の12月号で特集されました「壊死する地方都市」という、いろいろな対談であったりとかレポートであったりとか論文、そういったものでも既に触れられておりました。
その対策などの提言も同時にこの中でなされていたところです。 この特集を私なりに読みまして、予測として、東京に集中することに対して、地方地方に中核をつくっていくということが対策になり得るのではないか、あるいはコンパクトシティというものへの取り組みが重要になるのではないかと、私なりに解釈をしたところでます。
ちなみに、今月の中央公論の特集は「全てのまちは救えない、人口減少社会への処方箋」と題する特集です。本当にショッキングなタイトルであったり、内容が続くわけですけども、2040年というかなり先のような、遠い先の未来のような気がしますが、実際は26年後、遠くない未来です。今年生まれた人たちが成長し、仕事を持ってそろそろ結婚して子どもをつくろうか、そういったとき、現在の枠組みが崩壊しているかもしれないということを想像すると、本当にぞっとする。それは私だけではないと思っています。

出雲未来図に掲げられました戦略プロジェクトの一つである「人口キープ17万人プロジェクト」、これは大変重要な課題であります。17万人という数値が現実的かどうかは別にいたしまして、人口減少に少しでも歯止めをかけなければならないというのは明白です。
この問題への取り組みは若者の流出をどれだけ食い止められるか、高卒者、大卒者をいかにしてこの市内にとどまっていただくか、こういったことに腐心をしないといけないと考えています。
もちろん、子育てに対する支援、婚活支援であったり、住宅取得に対する施策、医療福祉の施策、これらが大切であるということは否定をいたしませんが、若者の流出を食い止めることこそがまず第一に必要であると考えます。
そして、まずは、若い人たちが安定的にこの地で暮らすことのできる仕事がなければならないと考える者の一人です。この観点から雇用創出のために一層の努力が必要と考えます。

雇用を拡大する方策とししては、新たな起業を呼び込む努力、いわゆる企業誘致。それから既存の企業や産業が雇用を拡大する方向で育っていく、この二つの努力があると思います。
この二つの視点から、それぞれに市としての支援策があると思われますが、そこで次の2点について質問をします。

1点目は、雇用創出に効果的な企業誘致についてお尋ねをいたします。

企業誘致の活動といってもさまざまであるとは思いますが、現在どのような取り組みがなされているのか、企業誘致の現状、活動内容とその実績についてお答えください。
そしてまた、この企業誘致を行う際にどのような戦略で活動がなされているのか、企業誘致のターゲットとなる業種は何であるかについてお答えいただきたいと思います。

2点目は、雇用創出に効果的な産業育成について伺います。

異業種間での企業連携など具体例はありますでしょうか。
また、同業種内での企業連携など具体例はありますでしょうか。
また、商店街の若手育成と連携など、これら支援策など、具体的に支援策や事例などはありますでしょうか。
そしてまた、企業連携を促進するための機能というものにはどういったものがあるのか、組織や窓口、場所、そして機会など、具体的な実績、実例をお示しいただきたいと思います。
よろしくお願いします。

長岡市長

それでは、ただいまの湯淺議員のご質問にお答えをしてまいりたいと思います。
雇用創出と産業育成策についてのお尋ねでございますが、冒頭ございますように、この人口減少社会に突入した今日、この地域の人口をキープしていくということは大変な困難を伴う課題であろうとおもっておりますが、この地域がやはり若い皆さんが安心して住める地域として生き残るためにはさまざまな施策が必要だということで、とりわけ、その雇用の場を確保していくということは、この地域にとっての最重要課題の一つだという認識をしているところでございます。

雇用創出に効果的な企業誘致についてのお尋ねでございますが、企業誘致の現状、活動と実績についてのお尋ねでございます。 企業の誘致は、新たな雇用の創出、地場企業との取引拡大など、さまざまな面で地域の産業振興や定住促進につながる効果が期待できることから、積極的に取り組んでいるところでございます。
新たな企業立地に向け具体的な取り組みといたしましては、まず、私自らトップセールスという形で市内外の企業の訪問を頻繁に行っているところでございます。
そして、東京、大阪、京都、名古屋、広島等々で開催される産業セミナー、県が主催しておりますけれども、その地域に出かけまして、直接それぞれの企業のトップの方との懇談、情報交換等やっているところでございますし、あわせ、出雲の利点といいますか、情報発信、立地の働きかけ等を行っております。
それから、特に関西圏域においては、島根県大阪事務所に職員を派遣して、直接、その誘致活動を日常的に行っているということもございます。また、県や、日ごろお付き合いのある企業からの情報等、さまざまなチャンネルで情報収集し、本市への立地に向けた取り組みを行っているところでございます。
また、市内立地企業に対しまして日常的なフォローアップを徹底しているところでございまして、それぞれの企業の増設・拡張計画等の情報収集等を行っているところでございます。

こうした取り組みの実績といたしましては、平成23年度(2011)から平成25年度(2013)の3か年間の立地認定企業数は、新規立地が4企業、株式会社出雲村田製作所、株式会社島根富士通の増設投資分を含む増設が14企業、合わせまして18企業あったところでございます。
この認定分による投資額の総額は約370億円、新規の雇用予定人員が正規社員433名となっております。新たな雇用創出や地域経済への波及効果など、大きな成果があったものと考えております。

一昨日、新たな増設の認定、調印に臨みましたけれども、この企業にあっては、92名の新規雇用という計画をなさっているところでございます。引き続きこうした取り組みを強化してまいりたいと考えております。

企業誘致のターゲットとなる業種についてのお尋ねでございますが、本市では、出雲市企業立地促進条例にも規定しておりますように、特に製造業とIT関連などの事務系業種を対象業種として積極的に誘致活動を行っているところでございます。
平成27年度(2015)完成予定の出雲斐川中央工業団地には、多くの雇用や設備投資が見込め、地元経済への波及効果が期待できる企業の誘致を図りたいと考えております。 具体の業種については絞り込んでおりませんけれども、特に景気の影響に左右されないような企業、周辺環境にも配慮した業種で、自社技術を持った研究開発型企業を目指してまいりたいと思っております。
また、インターネット等の情報インフラが整っている出雲市駅周辺を中心に、若者の職業選択の幅を広げるため、IT関連企業をはじめ事務センターなど、いわゆるソフト産業、事務系業種の誘致にも積極的に取り組んでいきたいと考えております。

続いて、雇用創出に効果的な産業育成についてのご質問の中で、異業種間での企業連携など具体例についてのお尋ねでございますが、異業種連携の具体的事例としては、例えば結婚式場、写真館、ホテル・旅館、引出物、旅行など、異業種連携による結婚式のトータルサポートの提供や、21世紀出雲産業支援センターが取り組んでいる「ものづくりプロジェクト」による新製品開発などがございます。
また、出雲市に多くの教育・医療機関や介護福祉施設が立地しているという地域特性を踏まえて、本年度、新たな取り組みとして、衣食工連携の取り組みを進めております。医療・福祉現場の課題やニーズ等の調査を行っております。医療・福祉関係機関と市内のものづくり企業等のマッチングといいますか、連携を図ってまいりたいと考えておりますし、医療・福祉機器や機能性食品の開発など新たな産業創出の促進に向けての取り組みを始めているところでございます。

同業種内での企業連携の具体例というお尋ねでございますが、同業種連携の具体的な事例といたしましては、金属加工企業同士の連携による製品の高付加価値化、人材育成に向けた取り組みなどございます。 市内企業の中で、加工の一部分を県外の企業に出しているというような例もたくさんございますが、実は、この圏域内で十分対応できる企業があるというようなケースがございます。
ビジネスマッチングという形で、そういった企業をご紹介しながら具体の取り組みができるようにということで、平成25年度(2013)中に企業間マッチングという形で、21世紀出雲産業支援センターが取り扱った件数としては59件ほどございまして、その中で成立し、そういう取り引きが始まったというのが25件ございます。その他、継続して商談中のもの等もございまして、こういった形をできるだけ幅広くやってまいりたいと考えておるところでございます。
また、本市のIT産業の振興を図るため、市内IT企業の経営者との意見交換会を開催しております。企業が抱える課題、あるいはIT産業に関する情報交換を行っているところでございますが、これをきっかけとして、参加企業同士の連携が強まり、共同開発や共同受注の動きが出てきております。今後も企業同士の連携・交流その促進、IT人材の育成・確保など、本市のIT産業の振興に向けた取り組みを進めていくとともに、IT産業と異業種との連携にもこれから取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

商店街の若手育成と連携などの具体例についてのお尋ねがございましたが、商店街の若手育成と連携については、これまで、商店街の活性化のため、商工団体等と連携し、「ゆめショップ事業」や「空店舗活用事業」等を実施し、賑わい創出と新規出店の促進等に取り組んでまいったところでございます。
平成24年度(2012)からは、これらの取り組みに加えまして、県、商工団体、民間事業者等と連携し、新たに「商店街賑わい創出セミナー」を開催し、商店街の若手育成事業にも取り組んでいるところでございます。
このセミナーには、若手経営者や後継者に加えまして、行政・商工団体関係者、そして、商店街に関心のある一般市民の方にもご参加をいただいておりまして、新たな魅力発見等のため、グループ討議や商店街まち歩きツアーなどの取り組みを行っているところでございます。
商店街の再生・活性化には、若手経営者等の力を欠くことはできないと考えております。本市は、今後もセミナーなどを通じて、若手経営者等との信頼関係の醸成を図るとともに、商工団体等と連携し、賑わい創出の取り組みができるよう努めてまいりたいと考えております。

企業連携を促進するための機能はどのようなものがあるのかということで、その組織、窓口、場所、機会等についてのお尋ねでございますが、企業連携を促進するための組織としては、市内の商工団体、あるいは、先ほど少しご紹介いたしましたが、21世紀出雲産業支援センター、それからビジネスサポートひかわ等がございます。これらの産業支援組織が連携し、異業種、同業種などの企業交流の場の提供を行っているところでございます。具体には、本年12回目を迎えます出雲産業フェア中海・宍道湖・大山圏域ビジネスマッチング誘致企業と地場企業との交流会等々がございます。 今後も、企業同士のさらなる連携を促進する場を提供することにより、多くの企業の参加を期待しており、それが、ひいては本市の産業全体の発展につながることを願っておるところでございます。 以上、答弁といたします。

大変明るい数字も、新たな92名の新規雇用を計画なさっている企業の進出というお話も聞けまして、今後も大いに企業誘致を進めていただきたいと思います。

時間もありませんが、商店街のところは、これだけで質問の時間をいつかとりたいと思っておりますので、ここでは省きます。

先ほどの回答の中で、IT企業という言葉が出てきました。私は、大変注目をしております。出雲市との意見交換会も開かれていると聞いていす。大変有望な、企業誘致の有望なターゲットであると感じております。
ただ、松江市と比較をいたしますと、何とも実績に乏しいというふうに感じざるを得ません。IT企業の場合は、要するに場所はどこでもいいわけです。特に大きな工場が必要なわけでもないし、ある程度の広さの場所がある、そして時間的にも非常に短時間でいろいろなものが立ち上げられる。それから、若者の受け皿として大変有効な業種だと思っております。ぜひこの点注目して、誘致企業のところを強力に進めていただきたいと思います。
さらには、既存の現在のIT企業さんのその横の広がりといいますか、そういったものにも積極的な支援をしていただければなと思います。先ほども市長の答弁の中にありましたように、お互いが連携することによって、よりよいものができ上がるという特性がこの業界はあります。
例えば大きな受注をしようと思っても、1社ではだめであっても、技術者が交流することによって不足分を補える。人的な不足分、それから技術的な不足分を補い合いながら新しいものをつくっていくことができるという業種です。そういった点をぜひ導き出していただきたい。
また、都会ではこのIT関連の技術者というのが大変な人材不足だそうです。一方、この地方でも、この地域でもですね、人材不足が叫ばれております。要するに取り合いになっているという状況です。
一旦は都会のほうでこういった関連のところで働いたという、就職をしたという方もですね、やはりその都会地で消耗するような生活からは何とか逃れたいというようなトレンドもどうもあるようでして、もう一度自分を省みて、どこでもできる仕事であるならば、地元であるいは故郷でというような思考をされる方も多いと聞きます。
そういった意味で、IターンであったりUターンであったり、あるいは、こちらへ帰ってきて起業をするというようなことも含めて、大変有力な業種であるというふうに思っています。
いろいろな施策は、これから意見交換を進めながら探られるとは思いますけども、ぜひIT業界、注目をしていただきたいところでます。

そしてまた、これはIT業界ということだけには限りませんですけども、人材育成といいますか、人材を早くから行い、この地域の企業へという意識づけをすることも必要だと考えています。小学校や中学校のときから、地元でこういった企業があるんだ、こういった仕事があるんだということを意識づけることが必要だと思います。
一旦は都会に出た人も、「ああ、そういえばこういった仕事がふるさとにもあったな、出雲にもあったな。」というようなことがそこでひらめくかひらめかないかで、随分状況は違うと思います。とかく、「自分のやりたい仕事はこの出雲にないんだ。」ということを言う若者が多いわけですけども、そうではないというところをぜひ感じていただきたいと思います。 それには、鉄は熱いうちからというふうな言葉もあるように、小学校や中学校やそういったところから、地元の産業であったりとか企業であったりとかを紹介していく、あるいは積極的に触れていただくような機会というものを設けながら進めていくことが肝要かと思います。

ぜひ産業育成というところを主眼に、人口を維持していくという方策をぜひとっていただきたい、そのようにお願いをいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。